【第72回】ロータス博士のWinActor塾～データ一覧Ⅲ

データの準備

ロータス君が爆発しないように応援しつつ、今回もデータを準備しましょう。

任意の場所に次のようなエクセルファイルを作成してください。

「商品名」「状況」の2つの要素からなるデータが3行分用意されています。

商品名には既にリンゴ、バナナ、オレンジと入力されており、状況は全て空欄となっています。

今回のシナリオは、状況の列に「完売」というステータスを書き込むものになります。

ちょっと単純すぎるが、あくまで例のシナリオじゃからな。気にしたら負けじゃぞ。

何も考えずに全部完売にするのじゃ。

エクセルファイルの作成が完了したら一旦保存して閉じます。

続いて、WinActor側に変数を用意しましょう。

今回操作するデータは「状況」列なので、同じ名前の「状況」という変数を作成します。

ここまで準備ができたら、データ一覧タブ画面から

先ほど作成したエクセルファイルを読み込みましょう。

読み込みかたは前回の記事を参照してください。 

2022年5月31日

【第71回】ロータス博士のWinActor塾～
データ一覧Ⅱ

データ一覧を使用してエクセルファイルの読み込みとデータ利用を学びます

次のような状態になれば準備完了です。

よし、ここまできたらシナリオのほうを作成するぞ！

書き込みシナリオの作成

まずはシナリオの全体像を確認しましょう。

同じようにノードを配置してください。

ん？まさかこれで完成じゃないですよね。

こんなシナリオ見たことない。

ところがどっこい。

これで完成なのじゃ。

え！？だって変数値を設定するノードひとつですよ？

エクセルに書き込んでもいないじゃないですか。

ふぉっふぉ。いい反応じゃな。

では作って動かしてみようか。

先ほど配置した「変数値設定」ノードのプロパティを次のように設定してください。

前回お伝えしたように、データ一覧で読み込んだデータと同じ名前の変数はシナリオ内で関連付けされます。

そのため、実行時に変数名に対応するデータが入った状態でスタートしました。

これはスタートしたときに変数の中に値をコピーしてきているのではなく、関連付けによって繋がっているため値が見えるというイメージです。つまり変数の中身は、読み込み指定したファイルのデータそのものと言えるのです。

この関連付けされた状態で変数の値を書き換えると、当然エクセルファイル側のデータも書き換えられます。

これがデータ一覧による書き込みの正体です。

それでは実行してみましょう。

シナリオが3回ループして、データ一覧の表示がこのようになりました。

うわ、完売した。

こんなシナリオで本当にできるとは・・・。

実際ここまでシンプルなシナリオは無いが

なかなか面白いじゃろう。

データのエクスポート

実行完了後、データのエクスポートを実行することでデータを保存することができます。

シナリオを実行し終えると、データ一覧タブ画面のツールアイコンで「データエクスポート」が押せるようになっています。

こちらをクリックしてファイルを保存してみましょう。

データエクスポートをクリックすると、ファイル保存のダイアログが開きます。 

既に読み込んだファイルが指定されていると思いますので、そのまま[保存]をクリックしましょう。

上書き確認のダイアログがでますので[はい]を選択します。

これでデータのエクスポートが完了しました。 

実はシナリオ実行直後にエクセル内のデータは書き換わっています。

しかし、保存されていない状態ですので、そのまま閉じてしまうと変更が失われます。

読み込んだデータをシナリオ内で変更した際、それを保存したい場合は必ずエクスポートを実行して終了しましょう。

最後にエクセルファイルを確認してみます。

しっかりと「完売」が書き込まれていますね。