【第63回】ロータス博士のWinActor塾~IE移行対応Ⅱ
さて前回の塾でIE操作シナリオの修正方針は決定したのう。
ズバリ「IEでの処理をEdgeのIEモードに置き換える」じゃな!
前回の記事はこちら
EdgeのIEモード・・・前回の説明でどういうものかは分かりましたが、どこでモードを切り替えられるんでしょう?
初めて知る人は使い方が分からないかもしれないな。
ということで、もう少し具体的な内容に切り込んでみよう!
今回は「EdgeのIEモード」と「ライブラリチェッカー」について、更に詳しく見ていくぞ!
EdgeのIEモードの設定方法
EdgeのIEモードの設定方法は3種類あります。
URL登録をして30日間 IEモードとして表示させる |
①IEモードURL登録版 | 予め、IEモードで表示するURLを登録する | ||
Edge起動ごとに IEモードに切り替える |
②IEモードボタン表示版 | 最初にEdgeで表示させた後に切り替えボタンを押してIEモードで表示させる | ||
③IEモードボタン非表示版 | 最初にEdgeで表示させた後に設定メニューからIEモードを選択して表示 |
表1.EdgeのIEモード設定方法
いくつか方法があるが、とりあえず自分のPCのEdge表示をIEモードに切り替えてみよう!
ロータスくん、WinActorを入れたPCにEdgeはインストールしているかな?
はい!準備OKです!
※ここで行う設定方法は表1.EdgeのIEモード設定方法より③IEモードボタン非表示版の方法です。
1. Microsoft Edge画面右上の「・・・」をクリックし、「設定」をクリックします。
2. 設定メニューより、「既定のブラウザ―」を選択します。
3.「Internet Explorer に Microsoft Edge でサイトを開かせる」設定を任意の項目に変更します。
4.「Internet Explorer モードでサイトの再読み込みを許可」設定を「許可」に変更し、ブラウザーを再起動します。
5. 再起動後の画面にて、再び画面右上の「・・・」をクリックすると、「Internet Explorerモードで再読み込みする」が追加されていることを確認出来ます。
6. Edge上で任意のWebサイトを表示し、「Internet Explorerモードで再度読み込みする」をクリックすると、IEモードの表示に切り替わります。
アドレスバーの左側にIEアイコンが表示され、IEモードの表示になっていることを確認出来ます。
※「ツールバーに表示」を選択すると、ツールバーにIEモードのボタンが表示されます。
表1.EdgeのIEモード設定方法>②IEモードボタン表示版の方法が使用可能になります。
手順自体はそんなに複雑ではないですが、毎回Edgeを起動するたびにこの操作をするのは面倒ですね・・・。
そうじゃな。なのでEdgeのIEモードへの切り替え自体もWinActorで自動化するのが実用的じゃろう。
ちなみに設定方法①「IEモードURL登録版」はNTTAT社から自動化シナリオが提供されておるぞ!
えっそれを最初に言ってくださいよ!
自動化シナリオがあるならそれを組み込むだけでいいじゃないですか!
こらこら、基本的な仕組みを理解しておくのも大事なんじゃぞ・・・。
IEモードURL登録版自動化シナリオは以下のNTTAT社サイトから入手可能です。
ライブラリチェッカー基礎知識
「WinActorライブラリチェッカー」は、シナリオ内で使われているライブラリについて、IEモードに対応しているかどうかをチェックし、非対応のものがあれば、対応版に差し替えるツールです。
ただし、以下のライブラリに関してはIEモード対応版への差し替えができません。手動にてスクリプトを修正する必要があります。
【IEモード対応版への差し替えができないライブラリ】
・WinActor v5.0.0 より古いバージョンの同梱ライブラリ
・同梱ライブラリを改変したもの
・IEモード対応版が存在しないライブラリ(中国語版ライブラリなど)
ライブラリチェッカーの主な機能は以下の2つです。
1. ライブラリ情報ファイル(csv)またはシナリオファイルから、ライブラリのIEモード対応状況を判定する。
2. シナリオファイル中のライブラリを検索し、IEモード対応状況を判定し、非対応の場合は対応版に差し替える。
IEモードの対応状況には、以下の6種類があります。
IEモード対応状況 | 説明 |
IE非依存・不明 | IEを利用していないライブラリまたは本ツールで認識できないライブラリです。IEを利用していないライブラリは、IE11かIEモードかに拘わらず、正常に動作します。本ツールで認識できないライブラリには、利用者が独自に作ったライブラリや、提供されたライブラリを改変したものがあります。 |
更新可能 | IEモードでは動作しないライブラリです。本ツールでIEモード対応版に更新することができます。 |
更新可能(変更) | IEモードでは動作しないライブラリです。本ツールでIEモード対応版に更新することができます。 ただし、IEモード対応版に更新すると、ライブラリのパラメータが追加または削除になります。本ツールでは、パラメータが追加になる場合は適切なデフォルト値を設定します。 |
更新不可 | IEモードでは動作しないライブラリです。本ツールでもIEモード対応版に更新することはできません。 |
IEモード対応 | IE11でもIEモードでも正常に動作するライブラリです。 |
エラー | ライブラリ情報の抽出時にエラーが発生しました。通常はエラーが検出されることはありません |
表2.IEモード対応状況一覧
状況もいろいろあるんだなぁ。全部更新可能だといいな・・・。
WinActor ライブラリチェッカーには、「ライブラリ情報」「シナリオファイル」「ログ」の3つのタブがあります。
・「ライブラリ情報」タブ
ライブラリ情報ファイル(csv)を読み込んで、IEモードの対応状況を判定するときに使用します。
・「シナリオファイル」タブ
シナリオファイルを読み込んで、IEモードの対応状況の表示や、IEモード対応版への更新を行うときに使用します。
・「ログ」タブ
「ログ」タブには、本ツールの動作に関する情報が出力されます。
ライブラリチェッカーに任意のシナリオを読み込ませると、シナリオファイルタブにてIEモードの対応状況が表示されます。
下図を見ると、「更新可能」が1件、「更新可能(変更)」が1件ありますね。
この状態で「ライブラリを更新」をクリックしてみます。
「更新可能」、「更新可能(変更)」が「IEモード対応」2件に変わり、ライブラリの更新が無事完了しました。
尚、「IE非依存・不明」の1件は、ライブラリチェッカーでは対応できないため、手動で修正が必要です。
※ライブラリチェッカーをお求めの場合は、ご契約中の代理店にお問合せください。
いろいろ分かってきました。ライブラリチェッカーで既存シナリオを更新・必要があれば手動修正した上で、EdgeのIEモードを設定する処理をシナリオに追加すればいいんですね!
その考え方で良いじゃろう。何じゃ、今日は冴えているなロータスくん!
ふふん。新年度も始まりましたし、これからはひと回り成長した僕をお見せしますよ!
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